リスニングを上達させる7ステップ
それでは、効果的にリスニング力を身につける、すなわち「音」を聴き取り、「意味」が理解できるようになるための7つの練習ステップを紹介します。
この練習法では、実際の会話と同じく大枠の理解を重要視しながらも、自分ができていないところを明確にして改善していくので、効率的なリスニング力アップが期待できます。
また教材の選び方も紹介しているので、初心者でも、既にある程度できる方でも、確実に次のレベルにステップアップできます。
ではさっそく、実際の学習の進め方と各ステップのポイントを紹介します。
1.リスニング素材を用意する
文字で読んでみて、ある程度分かるレベルのリスニング素材を用意します。音声スピードは、ナチュラルイングリッシュのものが望ましいです。
おすすめは、自分にとって興味がある分野のネイティブスピーカーによるオーディオブックや動画、またTOEIC®の公式問題集などです。
注意点として、英語のあとに日本語が入っている教材は選ばないこと 。日本語を介さず意味を理解するための練習にならなくなってしまいます。
2.背景を理解する
実際の会話でも、全く背景知識がないことを聞く機会ってあまりないですよね。
その日やるページが何をテーマにしているのか、テキストの絵やタイトルから想像しておきましょう。ただし本文はまだ見てはダメです。
3.リスニング-意味理解
音声を流します。細かいことは気にせず、何について話しているか大枠を理解するよう努めましょう。
さらにそれを3~5回程度行い、少しずつ細かい情報にも耳を傾けましょう。
4.リスニング-音理解
まだまだ意味を知らない単語や音が繋がっていて何の単語か判断できない部分があると思います。
それらの音を聞き取るつもりで、リスニングを10回ほど繰り返します。これ以上聞いても分からないだろうと思うまで、音声を流しましょう。
ここで聞こえた音を書き取る「ディクテーション」をやってみます。後でテキストを確認する際、どんな音が聞き取れていないのかが明確になります。
5.テキストチェック-意味確認
ここで初めてテキストを読んで、リスニングで想定した内容(意味)とのギャップをチェックします。ディクテーションでメモをしていると、聞き取れていた部分とそうでない部分が明確になりますね。
また知らなかった単語は意味を調べておきましょう。
6.テキストチェック-音確認
テキストを見ながら、再度音声を流します。ここで聞き取れていなかった文字と音を、完全に一致させてください。
このステップ、省略する方が多いですが、一番重要なステップと言っても過言ではありません。
Did you ~ が「ディヂュ」になるなど、知っている単語でも組み合わさったときの発音が全く異なるという点に気づいてください。音声変化の理解がいかに大事か分かると思います。
7.仕上げの音読
仕上げは音読です。これまでのステップで耳で聞いた音と頭でイメージした意味を、落とし込むステップです。
まずは音声と一緒に5回音読、次に音声なしで10回程度音読してください。
ここでのポイントは、1.意味をイメージしながらよむこと 2.正しい発音(単語だけでなく文章全体の流れや音声変化を含めて)取り込むことです。
会話主体の素材であれば、あたかも相手に話しかけるように、ニュースや物語系のものであれば、読み聞かせるイメージでやってみてください。