ディクテーションとは、英語のリスニングで音声を聞きながら、書き取りをするという勉強方法です。 実は、ディクテーションはリスニング力を鍛えるための究極の勉強法とも言われています。
「文字で読むと簡単な英文なのに、リスニングではなかなか聞き取れない」という悩みも、ディクテーションを行うことで飛躍的にリスニング力を向上させることができます。
そこで今回は、効果的なディクテーションの勉強方法やおすすめ教材についてご紹介します。
ディクテーションとは、英語のリスニングで音声を聞きながら、書き取りをするという勉強方法です。 実は、ディクテーションはリスニング力を鍛えるための究極の勉強法とも言われています。
「文字で読むと簡単な英文なのに、リスニングではなかなか聞き取れない」という悩みも、ディクテーションを行うことで飛躍的にリスニング力を向上させることができます。
そこで今回は、効果的なディクテーションの勉強方法やおすすめ教材についてご紹介します。
ディクテーションとは、耳から聞こえてくる英語音声を文字に書き起こすことを指します。
みなさんは、文字で読むと簡単な単語や文章なのに、ネイティブスピーカーが話すスピードではなぜか聞き取れない、という経験はありませんか? このように、知識としては知っている英単語でも、耳から聞いた場合にはまったく違って聞こえるという現象が起こります。 音と文字を一致させるには、厳密に正しく聞き取る練習が必要なのです。
ディクテーションを行うとどのような効果が得られるのでしょうか? 実はディクテーションをすることで、次のような効果が期待できます。
一番効果が期待できるのは、耳から入ってくる英語の音声と文字が正しく一致するようになる、つまりリスニング力の向上です。
リスニング力が弱いと感じる人のなかには、とにかく毎日リスニング教材や英語のニュースを繰り返し聞き流せばよいと思っている方も多いのではないでしょうか? しかしそれでは、聞き取れなかった言葉が何だったのか、自分の弱点を克服できず、確実なリスニング力向上は期待できません。
また、ディクテーションの練習をすることで、次に来る時制の単語を予測するなど、文脈をとらえながらリスニングをする癖が付きます。 これは同時にリーディングの練習にもなっており、まるで筋肉をつけていくように英語力の底上げにつながっていきます。
ディクテーションの効果が理解できたところで、実際のディクテーションの勉強方法を解説していきます。 毎日10分からでも始めることで、少しずつでも確実に英語力が向上していくはずです。
まずは、リスニング教材の選定です。
書店で売っているディクテーションの教材でもよいですし、好きな映画や音楽でも構いません。
スクリプト(原稿)が付いていて、現在のレベルに合った教材を選びましょう。
ポイントは自分が興味のある教材を選ぶことです。
難しすぎず、簡単すぎない、現在の自分のレベルより少し上の教材が望ましいでしょう。
次に、実際に教材を聞いてノートに書き取りを行います。初心者の方や長く複雑な文章の場合は、一文ずつ止めて書き取るようにします。
一文が長い場合は、スピーカーが一呼吸置くタイミングや接続詞の部分で止めて書き取りましょう。
知らない単語や綴りが分からない単語が出てきたら、とりあえずカタカナでもよいので書き取ります。
一度聞いてすぐに答え合わせをするのではなく、最低5回は聞くようにしてください。
次に、聞き取れなかった部分を繰り返し聞き直していきます。
5~10回程度聞いて、それでももう限界となったら答え合わせに進みましょう。
最後に、スクリプトを見て答え合わせをします。
自分がなぜ、聞き取りができなかったのかという原因を追求していきましょう。
英文が聞き取れない主な要因は以下が挙げられます。
聞き取れなかった単語の中にはもともと知らなかった新しい単語や文法があるかもしれません。
これらは英語力の基礎となる知識不足と言えます。
知らなかった単語や、理解できなかった文法はノートにまとめておき、後で新たに学び直すようにしましょう。
ネイティブスピーカーの自然な速さの会話では、音の脱落や音同士がつながっているリエゾンが起こっています。
音声変化の法則を習得することにより、リスニング力が向上できるでしょう。
では、具体的にディクテーションにはどのような教材を選んだらよいのでしょうか? ここでは、ディクテーションに適切な教材の選び方をご紹介します。
書店やインターネットで販売されているディクテーション教材から始めるのもよいでしょう。
前述したように、自分のレベルに合ったものを選ぶのが重要です。
簡単すぎず難しすぎない、7~8割程度は理解できるものを選びましょう。
楽しくディクテーションに取り組みたいなら、自分の好きな海外映画や音楽もおすすめです。
すべてをディクテーションするのは難しいので、セリフや歌詞の一部分のみをディクテーションに活用して、徹底的に書き取るようにしてみましょう。
今までは移動中に聞き流していた音楽も、しっかりとディクテーションすると意外と聞き取れていなかった単語や文法が見つかるかもしれません。
中上級者には英語のニュース番組も教材となります。
最近では、インターネットであらゆるニュース番組を視聴することができますが、必ずスクリプトがあるものを選びましょう。
「どれをディクテーションの教材として選んだらいいか分からない」という方には、次の2つがおすすめです。
言わずと知れたNHK教材です。
中高生向けからビジネス英語までレベルの幅が広く用意されおり、スマホアプリも利用できます。
スクリプトもあり、継続しやすい分量で苦にならない量のためおすすめです。
TED Talks(テッド トークス)とは、世界トップクラスのプレゼンテーションが聴ける世界的講演会です。 無料で視聴ができ、英語字幕も付いているため、良質なディクテーション教材と言えます。
なかには日本語字幕が付いているものもあるので、先に日本語字幕で視聴し内容を理解してから、字幕なしでディクテーションに取り組むのもよいでしょう。
TED Talksを利用したディクテーションアプリ「TEDICT」の活用もおすすめです。
英語力を飛躍的に伸ばせるディクテーションですが、日々の積み重ねが重要です。
ディクテーションの効果を最大化するためにはどのような方法が必要なのでしょうか?
ここまで読んでいただくと分かるように、リスニングはただ聞き流すだけでは上達しません。
自分が聞き取った単語や文章が正しかったのかという検証と、弱点を補うことが必要不可欠です。
すでに解説したように、聞き取れなかった原因は必ず存在します。
文法力が弱いのか、語彙力が足りなかったのか、もしくは発音に関する知識不足なのか。
弱点を無視せずに、しっかりと追求、克服することで、必ずリスニング力は向上していけるでしょう。
もう一つ重要なのが、反復練習です。
一通りディクテーションの学習を行ったら、後日もう一度同じ教材を復習してみてください。
忘れてしまった単語はないか?
前回聞き取れなかった部分は問題なく聞き取れるようになっているかを検証しましょう。
なぜなら、中長期記憶に対する時間の経過と記憶の関係を表した「エビングハウスの忘却曲線」によると、ある一定の時間で新たに覚えた記憶は、1日後には67%を、6日後には75%を忘れてしまうというデータがあります。
特に新たに覚えた単語や文法は、忘れてしまう前に繰り返し復習することで記憶を定着するように心がけましょう。
ディクテーションは非常に地味な勉強方法で、すぐに上達が実感できないと思われるかもしれません。 しかし、時間のない方も、一週間に一度は試してみてください。
毎日少しの時間でも繰り返しディクテーションを行うことで、ゆるやかでも確かな英語力向上につながっていきます。
参考資料:宮野智靖(2007)『ゼロからスタート ディクテーション』ジェイ・リサーチ出版
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