2. 自分で「なんとかする」力
さて、英語などの外国語を自分のモノにした先にはどのような世界が広がっているのでしょう?
それは、自分の意志と自分の手で、置かれた状況を良くしていくことができる世界です。
大半の人が腑に落ちない計画に、「誰かNOと言ってくれないかなー」と思ったことはありませんか?
直接的にはっきり反対意見を言う人が少ない日本語圏においては、計画はそのまま進んでしまい、後日反省会という形で上手くいかなかったという事実に、代わりに、NOを言ってもらうことがあります。
誰も傷つかないようにという配慮はありがたいものの、よくよく考えるとかなり非効率です。
一方で英語圏では、個人が自分の思い通りにならないことがあるとチームの和を乱すような発言を感情に任せて会議などの公の場でしてしまい、エスカレートして会議室を出て行ってしまい、結局ケンカ別れしてしまうというようなことがあります。
他人に無理に合わせる必要はないものの、言い方やタイミングをちょっと工夫すればせっかく構築した関係を解消しなくてもよかったかもしれません。
空気を読んで態度や発言を調整することが不得意だと苦労することもありますよね。
どの文化にも、弱点があります。
その文化に住む人にとっては、これらの弱点から生じる問題については「誰かがなんとかしてくれるよ」「まあそういうもんだよ。なんとかなるでしょ」というように自らが解決できる問題ではなく、あきらめたり耐えたりするものだと思い込んでいることがあります。
でも複数の言語が話せて、複数の文化の良い点を理解していれば、文化の弱点から生じる問題を解決することができるのです。
誰でも、できれば失敗はしたくないものです。
失敗する可能性を少しでも減らすために、現行の計画に異を唱えて、改善案を提案するといいでしょう。
英語圏の文化に触れてきたのなら、周りの人がそうする姿を何度も目にしているはずです。
自分も何度もそうしてきたはずです。
誰かがなんとかしてくれるのを待つのではなく、自分が何とかするのです。