◆イギリスは階級社会
イギリスは上流階級、中流階級、労働者階級と明確に階級が分かれている階級社会。
所属する階級によって、居心地がいい場所も変わってきてしまいます。
ロンドンは多くの外国人が住んでいる場所ですが、やはり差別にあうこともあったといいます。
「露骨な嫌がらせをされることはありませんよ。
でも、言葉の端から差別的ななにかを感じたり、“なぜここに日本人が?”というような視線を感じることも時折ありました」。
イギリスに赴任することが決まったら、身の丈に合わないオシャレな場所に住むより、自分たちの生活にあった場所に住む方が、無用なトラブルも避けられ、心穏やかに過ごせるようです。
◆医療について
日本人は驚くかもしれませんが、公共医療機関は全てタダ!
慣れない土地で生活をすると体調に支障をきたす人も多いので、遠慮なく医療施設を活用しましょう。
しかし、無料なのは日本人だけではありません。
現地の人はもちろん、各国から赴任してきた人やその家族など多くの人が利用します。
すると、自然と待合室は長蛇の列に……。長い時は半日以上待たされてしまうこともあるそうです。
さらに、無料ということもあってかあまり質も良くないとじゅんこさんはいいます。
もし緊急を要する場合や、質の高い医療を受けなければならない場合はプライベートクリニック(私立病院)へ行った方が良いようです。
「もちろん医療費はかかってしまいますし、わりと高いのですが、海外生活で健康であることはとても大切だと思います。
状況に応じて使い分けるのがおすすめです」。
ちなみに、移住前に日本で受けなくてはいけない予防接種は、アジア圏の国に赴任するより種類は少なくてすむそうです。
◆家やインテリアを頻繁に修理
古いものを大切にするイギリスでは、数十年前や百年前から使われているインテリアが備え付けられていることも。
アンティークな家具と生活できるのはオシャレに感じますが、年季が入っている分、劣化や故障も多いのだとか。
そのため、月に何度も修理屋を呼ばなくてはいけない時もあったといいます。
「気をつけなくてはいけないのは、修理屋さんを呼んでもすぐに来てくれないケースが多いこと。
最初はそれを知らず修理屋に任せていたため、お風呂に入れない日が数日続いたなんてことも……。
慣れてからはかなり修理屋を急かすようになりました」。
一日のうち修理や家事に時間がたくさん取られる生活が続きましたが、コンシェルジュ付きのサービスアパートに引っ越してみたら生活が一変。
じゅんこさんも利用したことがあるそうですが、もし何かが壊れてしまったり、トラブルが起きてもコンシェルジュがすぐに対応してくれたため、非常に快適だったそうです。
◆噂は本当!? 食べ物がおいしくない……
イギリスのイメージとして、よくあげられるのが「食事がおいしくない」。
半信半疑だったじゅんこさんも、移住後しばらくは現地の味を受け入れられなかったそうです。
「でも、住んでいればだんだん慣れてくるものですね。
舌のレベルが落ちると言ったら失礼ですけど・・・次第においしいと感じるようになりましたよ」
と笑いながら語ります。
どうやらイギリスの都会では料理をする習慣があまりなく、外食で済ませてしまうことが多いのだとか。
そのため、味が多少悪くてもお客さんがくるため、お店は味に対するこだわり意識が薄いのかもしれません。
「ただ、色んな国の人が集まっている場所だから外食のバリエーションはとても充実していました。
日本では見かけることも少ないレバノン料理が食べられるお店などもありましたよ」。